TOPページへ

血液内科医,研修医に必要な臨床血液学のエッセンスをまとめた実践書

血液内科クリニカルスタンダード(電子版のみ)第3版

必携 ベッドサイドで必ず役立つ臨床血液学のエッセンス

カバー写真
  • 編集:東原正明(北里大学教授)
  • 編集 須永真司(東都文京病院副院長)
  • A5判・552頁・2色刷
  • ISBN 978-4-8306-1424-8
  • 2015年10月4日発行
定価 7,700 円 (本体 7,000円 + 税10%)
なし
在庫
電子版販売サイト

上記の電子版販売サイトのボタンをクリックすると,外部のサイトに移動します.電子版の購入方法は各販売サイトにてご確認ください.

正誤表

内容

序文

主要目次

血液内科医や研修医,一般内科医にむけ,臨床血液学のクリニカルスタンダードをコンパクトかつ一歩踏み込んでまとめた実践的なマニュアル.好評の第2版から7年ぶりの改訂.本文は箇条書きで手順のみを示し,一目でわかる図表・写真・処方例を多用したデータブック的な要素を併せ持つ.箇条書きの本文では言い尽くせない詳しい説明はメモ書きで解説した.痒いところに手が届く,より臨床現場で役立つ内容となった.
☆図版57点,カラー写真11点,モノクロ写真3点
第3版の序
 2003年に初版が,2008年に第2版が出版されてから約7年を経て, このたび第3版を出版する運びとなった.第2版も,初版同様に好評で,この7年間,販売数を重ねてきたが,当然のことながら7年の間に血液疾患の病態解明の進歩,新薬の登場,臨床試験の集積による新しいプロトコールなど,改訂すべき事項が増えている.血液内科領域は日進月歩であり,2年前より改訂作業を急いだが, 時間がかかり,執筆者にも,読者にもご迷惑をおかけした次第である.
 第3版では, 執筆者には全項目において図表, メモの改訂, 引用文献の更新も含め,内容の改訂を依頼した.IV.化学療法中の支持療法に,「肝炎・肝機能障害」の項目を,V.治療による合併症,処置中のトラブルへの対応に,「二次性悪性腫瘍」の項目を新しく加えた.新規薬剤を含む治療プロトコールで有用性が認められたものは追加した.さらに, VII.インフォームドコンセントに必要な治療成績, 統計およびVIII.巻末付録においても最新の内容に改訂した.執筆者を入れ替えた項目もある.診断においてはWHO分類第4版が2008年10月に出版され本書もそれに対応しているが,近い将来,第5版が公開された時は,増版時に対応したいと考えている.
 本書は,初版より,臨床血液学のエッセンスを簡潔にまとめることに徹してきた.指導医による医学部学生,レジデント教育のみならず,開業医や勤務医の方々の診療にお役に立てれば幸甚である.
 最後に,今回の第3版発行にご尽力いただいた文光堂の末冨 聡氏に深謝の意を表します.

2015年10月

東原正明
須永真司
I.症候からのアプローチ
 1.貧血
 2.汎血球減少
 3.出血傾向
 4.血栓傾向
 5.リンパ節腫脹
II.診断と検査の重要ポイント
 A.主要な検査
 1.血液検査
 2.骨髄穿刺,生検
 3.リンパ節生検
 4.腰椎穿刺
 5.フローサイトメトリー解析
 6.染色体・遺伝子検査
 7.培養検査の進め方
 8.画像診断
 B.他科との連携
 1.血液疾患と眼底所見
 2.血液疾患と皮膚所見
 3.血液疾患と放射線療法
III.治療の実際
 A.造血器悪性腫瘍
 1.急性骨髄性白血病
 2.急性前骨髄球性白血病
 3.急性リンパ性白血病
 4.慢性骨髄性白血病
 5.慢性リンパ性白血病
 6.Hodgkinリンパ腫
 7.非Hodgkinリンパ腫
 8.多発性骨髄腫
 B.貧血
 1.再生不良性貧血
 2.赤芽球癆
 3.骨髄異形成症候群・骨髄異形成/ 骨髄増殖性疾患
 4.発作性夜間ヘモグロビン尿症
 5.溶血性貧血
 6.鉄欠乏性貧血
 7.巨赤芽球性貧血
 C.止血血栓
 1.特発性血小板減少性紫斑病
 2.DIC
 3.血栓性血小板減少性紫斑病,溶血性尿毒症症候群
 4.抗リン脂質抗体症候群
 5.先天性血栓性素因
 6.血友病,フォンヴィレブランド病,獲得性凝固因子阻止物質
 D.その他
 1.骨髄増殖性腫瘍
 2.血球貪食症候群
 3.壊死性リンパ節炎
 E.造血幹細胞移植
 1.造血幹細胞移植療法の概念
 2.同種移植
 3.自家移植
IV.化学療法中の支持療法
 1.腫瘍崩壊症候群
 2.regimen-related toxicity
 3.予防的抗菌薬投与
 4.無菌管理
 5.肝炎・肝機能障害
 Ⅴ.治療による合併症,処置中のトラブルへの対応
 1.抗癌薬の血管外漏出への対応
 2.抗癌薬の誤注
 3.敗血症性ショックへの対応
 4.電解質異常への対応
 5.ステロイド糖尿病への対応
 6.拘禁反応・せん妄への対応
 7.針刺しへの対応
 8.二次性悪性腫瘍
VI.補助療法
 1.抗菌薬の使用方法
 2.サイトカイン療法
 3.輸血
 4.輸液調整の基本
 5.症状緩和のための対症療法
 6.腫瘤および播種性病変による合併症と対応
VII.インフォームドコンセントに必要な治療成績,統計
 1.急性白血病の治療成績
 2.慢性骨髄性白血病の治療成績
 3.悪性リンパ腫,慢性リンパ性白血病の治療成績
 4.多発性骨髄腫の治療成績
 5.再生不良性貧血,骨髄異形成症候群の治療成績
 6.特発性血小板減少性紫斑病の治療成績
VIII.巻末付録
 1.performance status
 2.体表面積
 3.抗癌薬・分子標的治療薬の分類と副作用
 4.腎不全時の抗癌薬の投与法
 5.抗癌薬による心筋障害の評価と対応
 6.抗菌薬のスペクトラム
 7.染色体異常と臨床的意義
 8.主要なCDとその意義
 9.併用禁忌(注意)の薬剤
 10.公的医療費助成申請の実際
 11.血液内科疾患領域における保険適用,未適用医薬品および検査
 12.検査基準値一覧
 13.WHO分類第4版(2008年改訂)
 14.参考図書,参考Web site
 15.主要なガイドライン
● 略語・索引