がん栄養療法のバイブル!
NST・緩和ケアチームのための
がん栄養管理完全ガイド(電子版のみ)
QOLを維持するための栄養管理
内容
序文
主要目次
第Ⅰ章では最低限おさえなければならない栄養管理の基本をまとめ,第II章ではがん治療に特に有効と思われる栄養素について,第III章では栄養路が限られるがん患者でどのように栄養路を確保するかについて解説した.第IV~VIII章以降ではがん治療と栄養管理の各論を治療別,がん腫別,そして栄養剤別に解説した.
がんに対する栄養の分野は古くから研究がなされてきたが,がん治療,特に化学療法,手術療法,放射線療法の進歩によって,必要とされる栄養療法の価値も,方法も変化を遂げている.本書は,二人に一人ががんという病気にかかるといわれるこの時代に,最新のがん治療における栄養管理を実践しておられる臨床家の著者陣に執筆頂いた.
がんにおける栄養療法の意義は日々高まっており,がん化学療法の治療完遂,手術の合併症予防, 創傷治癒促進などがん治療を円滑に進めるための栄養療法が研究,実践されている.
第I章では最低限おさえなければならない栄養管理の基本をまとめ,第II章ではがん治療に特に有効と思われる栄養素について概説頂いた.第III章では栄養路が限られるがん患者でどのように栄養路を確保するか? そして, コラムでは栄養学の学祖であられる故小越章平先生の遺稿を頂いている. 第IV章以降ではがん治療と栄養管理の各論を治療別,がん腫別,そして栄養剤別に解説をして頂いた.第Ⅳ章では外科手術の栄養管理,第V章では化学療法,放射線療法における栄養管理,第VI章では緩和医療における栄養管理が述べられている.第Ⅶ章はがん腫別に特徴の異なる栄養管理について概説頂いた.第Ⅷ章は近年注目の集まっている経口栄養剤について述べて頂いた.
基礎研究のデータも重要ではあるが,本書はあくまでベッドサイドでがん治療における栄養管理を行う臨床家である看護師,栄養士,薬剤師,医師に是非とも日々の診療に役立てて頂きたいと考えて編集した.がん患者の生活の質を高め,治療を円滑に進め,ひいては生存率の改善という夢に至る可能性を秘めたがん栄養療法のバイブルとなるだろう.
2014年2月
編者を代表して
比企直樹
1 栄養不良とは
2 栄養投与量
3 がん患者の栄養を管理するメリット
4 がん患者の代謝変動
5 がん緩和医療の基本知識 〜変わりつつある概念〜
第II章 がん患者に有効な栄養素
1 糖質
2 アミノ酸
3 脂肪酸
4 ビタミン・抗酸化物質
第III章 栄養投与経路の選び方 67
1 経口栄養
2 経腸栄養
3 経胃瘻・腸瘻栄養
4 中心静脈栄養
5 末梢静脈栄養
column 栄養療法はがんを増殖させるか?— Narrative Review—
第IV章 がん治療と栄養管理の実際 ①手術前後
1 術前栄養管理
2 術後早期の栄養管理
3 術後食とはどのようなものか
4 術後長期栄養管理
第V章 がん治療と栄養管理の実際②化学療法・放射線療法時
1 化学療法・放射線療法時の栄養管理
2 栄養管理と副作用対策
3 化学療法・放射線療法時の食事形態
column ビタミンや微量元素の至適摂取量は?
第VI章 がん緩和医療における栄養管理
1 がん緩和医療における栄養管理の位置づけ
2 開始時期と終了時期の見極め
3 栄養管理の効果と限界
4 がん患者の在宅栄養管理
column 市販のサプリメントは効果があるのか?
第VII章 各種がんにおける栄養管理
1 頭頸部がん
2 胃がん
3 食道がん
4 肝がん
5 胆道がん
6 膵がん
7 大腸がん
8 がん腹膜転移
9 肺がん
column 栄養管理とスピリチュアルケア─命のスープ─
第VIII章 がん患者に用いる経口栄養補助剤
1 アノム
2 アバンド
3 アイソカル・アルジネード
4 インナーパワー
5 インパクト
6 エレンタール
7 エンシュア
8 経口補水液オーエスワン(OS-1)
9 GFO
10 ブイ・クレス
11 プロシュア
12 メイン
13 ラコール
付録 主観的包括的栄養評価(SGA)シート
索引