受験者必携!視能訓練士国家試験完全対応の問題集!!
視能訓練士セルフアセスメント第6版追補版
第48回視能訓練士国家試験問題・解説
内容
序文
主要目次
・写真問題も出題通りにカラーで掲載
・全問題を平成25年からの新出題基準に準じて分類
・各問題ごとに充実した解説付き
・「視能学第2版」の参照頁入り
第48回視能訓練士国家試験は,易しく,合格率も良かった.今回も問題と解説とを第6版の追補版としてお届けする.
全体としては,臨床的に役立つ良問が多かったが,気になる問題が2〜3見受けられた.また,選択肢に実際に存在しない術式や病名も見られた.
該当問題の解説にも述べたが,次に例を示す.
午前68問の12歳の女児で複視を主訴とした症例.視力は右1.2(矯正不能),左0.3(1.2×−3.00D=cyl−0.50 D 180°).片眼では複視は認めない.その原因の正解の一つが不同視であった.片眼の裸眼視力が低下しただけで,複視を訴えることはない.また,完全矯正した場合の不等像にしても複視を訴えることは考えられないが,矯正前に来院した症例である.午前74問の不同視弱視の症例の答は調節麻痺薬点眼後の屈折値を完全矯正したものが正解であった.調節麻痺薬点眼後の値から生理的トーヌスを減じた値を正解の選択肢とするべきであった.また,午前66問のV型間欠性外斜視に対しての手術の選択肢に両眼上斜筋前部後転というのがあるが,このような術式は現在どのような症例にも行われていない.午前31問の選択肢のⅩ型内斜視というのも実存しない.国家試験問題の正解は,国家が認めたことになるからこそ誤った知識を得るような問題は良くない.
本書は,第6版の追補版として,第43回から毎回発刊していたが,追補版も6冊目となり,そろそろ第7版を考える時期である.第7版については,どのように編集をするか検討中である.受験対策ばかりでなく,卒後教育にも役立つものが出来たら良いと考えている.
本書の利用に当たっては,「視能学第2版」と「視能訓練士セルフアセスメント第6版」「第6版追補版(第43〜47回)を併用すると便利である.
従来,問題の整理には田中絵理助教の協力を得ていたが,今回から編集協力者として参加,そのほか若手も加わって校正など強化することとした.
平成30年5月
丸尾 敏夫
久保田伸枝
1.人体の構造と機能及び心身の発達・加齢
2.疾病と障害の成り立ち及び回復過程の促進
3.視覚機能の基礎と検査機器
A.眼の解剖と生理・病理・免疫・遺伝
B.生体と検査機器
4.保健医療福祉と視能障害のリハビリテーションの理念
[II]基礎視能矯正学
1.視能矯正の枠組み
2.両眼視機能と眼球運動
A.外眼筋の作用と眼球運動
B.輻湊・開散・AC/A比
C.両眼視
3.視覚生理学の基礎
A.形態覚
B.視野
C.色覚・光覚
D.眼の電気生理
4.生理光学
A.眼球光学
B.屈折・調節の異常
C.屈折・調節の検査
D.屈折・調節の矯正
[III]視能検査学
1.眼科検査学
2.眼科薬理学
[IV]視能障害学
1.眼疾病学
A.眼瞼・顔面・涙器
B.結膜・角膜・強膜
C.水晶体・緑内障
D.ぶどう膜
E.網膜・硝子体
F.視神経・視路
G.瞳孔
H.眼振
I.心因性視覚障害
J.全身疾患と眼
K.症候群・組み合わせ・症状
L.外傷
[V]視能訓練学
1.斜視
A.斜視検査
B.斜視治療
a.斜視の光学的治療
b.斜視手術
C.各型
a.内斜視
b.外斜視
c.その他の斜視
d.眼性頭位異常・麻痺性斜視
e.斜視特殊型
2.弱視
3.ロービジョン
4.臨床心理
5.視能訓練
A.弱視訓練
B.斜視訓練