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これだけ押さえれば大丈夫!成人先天性心疾患の検査前に必読の1冊!

早わかり

成人先天性心疾患の心エコー評価攻略ガイド

  • 監修:松尾浩三(千葉県循環器病センター)
  • 監修 丹羽公一郎(聖路加国際病院心血管センター)
  • 編集:吉敷香菜子(榊󠄀原記念病院小児循環器科副部長)
  • 編集 椎名由美(聖路加国際病院心血管センター循環器内科医長)
  • AB判・156頁・4色刷
  • ISBN 978-4-8306-1973-1
  • 2024年6月5日発行
定価 6,050 円 (本体 5,500円 + 税10%)
あり
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内容

序文

主要目次

理解が難しい成人先天性心疾患を,初心者でもわかりやすく解説した.病態生理から,心エコー評価,治療方針まで,1冊で押さえられる内容となっている.また,外科医の先生による美しい手術イラストは,馴染みのない術式への理解の助けとなる.さっと目を通すだけで重要なポイントがわかり,慌てずに撮り漏らすことなく検査ができる.明日の心エコーに備えて,手元に必ず置いておきたい1冊.
監修の序

 ちょうど10年前に本書の前身となる『成人先天性心疾患の心エコー』に手術イラストを添える機会を持ちました.成人先天性心疾患は関連学会でも重要な分野として扱われ始めており,診療の機会を持つ循環器内科医も徐々に増加している時期でした.先天性心疾患は多様であり,手術の術式も多様で複雑なことも少なくありません.ふだんこの分野に馴染みのない先生方や技師の方が心エコー診療を行う際に心形態をイメージしていただけるよう,位置関係に気を配りイラストを作成しました.
 この分野の更なる発展はめざましいものがあり,今回の機会をいただき,新たな手術イラストを追加し細部の修正を行いました.“Handyな参考書”は本書の期する特徴ですが,各項目を担当された著者の先生方の豊富な経験に裏付けられた心エコー画像と解説は必要にして十分な情報を詰め込んでいます.これらの解説と相俟って,手術イラストが診療をより容易に進める一助となれば幸いです.

 松尾浩三


 成人先天性心疾患は,年齢が進むとともに心不全,不整脈などの後期合併症を伴います.心エコー法は早い時期に後期合併症をとらえ,背景となる病態変化を把握することが可能です.的確な心エコー診断を行うには,成人先天性心疾患の臨床上の問題や修復術後遠隔期の問題点を把握することが必要です.本書は,成人先天性心疾患の臨床的特徴,修復術術式を図を用いて解説し,心エコー法で何を見れば良いかを理解できるよう企画されています.主要な修復術後先天性心疾患の臨床上の問題点は何か,それを心エコー法ではどう評価するか,という点にポイントを置いて解説しています.成人先天性心疾患の専門医師により執筆され,実臨床に即した実践的な書籍に仕上がっています.本書を座右の書とし,日常臨床で遭遇することが多いと予想される成人先天性心疾患の問題点と心エコー検査のポイントを把握できるようになっていただければ幸いです.

 丹羽公一郎
総論
 1.右室の評価方法

Ⅰ.単純先天性心疾患と関連疾患
 1.心房中隔欠損
 2.肺静脈疾患
 3.心室中隔欠損
 4.房室中隔欠損
 5.肺動脈弁狭窄
 6.右室二腔症
 7.動脈管開存

Ⅱ.右室流出路形成を要する先天性心疾患と関連疾患
 1.Fallot四徴症
 2.両大血管右室起始
 3.総動脈幹症
 4.完全大血管転位
 5.心室中隔欠損を伴わない肺動脈閉鎖
 6.右室流出路異常疾患のまとめ

Ⅲ.三尖弁疾患
 1.修正大血管転位
 2.Ebstein病・三尖弁異形成

Ⅳ.左室流出路疾患
 1.左室流出路狭窄
 2.大動脈縮窄

Ⅴ.単心室疾患・Fontan循環
 1.機能的単心室
 2.Fontan循環

Ⅵ.肺高血圧・冠動脈疾患
 1.肺高血圧
 2.冠動脈疾患

COLUMN
 心研分類とは?
 肺動脈弁がない?―小児期の右室流出路形成術の変遷

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