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アスレティックトレーナーを目指す学生・指導者必読のテキストシリーズ新定番!基礎から臨床医学をコンパクトに解説!!

アスレティックトレーナー専門基礎科目テキスト  3

スポーツ医学概論

カバー写真
  • 監修:河野一郎(筑波大学名誉教授)
  • 監修 片寄正樹(札幌医科大学教授)
  • 編集:片寄正樹(札幌医科大学教授)
  • 編集 砂川憲彦(帝京平成大学教授)
  • 編集 赤間高雄(早稲田大学教授)
  • 編集 金岡恒治(早稲田大学教授)
  • A4判・316頁・2色刷
  • ISBN 978-4-8306-5198-4
  • 2024年3月22日発行
定価 4,840 円 (本体 4,400円 + 税10%)
あり
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内容

序文

主要目次

日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの教育カリキュラム改訂に準拠し,その基礎科学に関する内容を補足する教科書シリーズの第3巻.JSPO-AT資格受験を目指す方,また,スポーツ系大学・専門学校で学ぶ初学者,アスレティックトレーナー等関連資格者を対象としている.
第3巻では,スポーツ活動と関係のある代表的な外傷疾病の疫学・病態・診断・治療,およびスポーツ医学の重要トピックスを解説.また,医学的診断・治療の実際のストリームプロセスを示し,医療資格者との連携,コミュニケーションを促す基礎的知識を網羅してまとめた1冊.
「スポーツ医学概論」序文

 スポーツ現場で活躍する多様なスタッフにとって,スポーツ医学の素養をもつことは必須のものとなってきています.特にメディカル・コンディショニングサポートを進めるうえでは,基礎科学としてのスポーツ医学の知見を活用し,それぞれが専門とする介入に適切に応用していくことが期待されています.
 スポーツ医学は包含する領域も広範であり,各専門診療科の連携が不可欠な総合医学的素養をもち,スポーツ現場における処置対応,医療機関における治療・リハビリテーション,そしてスポーツ現場における外傷・疾病予防やコンディショニングの確保など幅広いフィールドをもっており,関係スタッフの連携を前提とした学際的科学といえます.これら関係するスタッフにおけるスポーツ医学の基盤的知識の共有により,的確なコミュニケーションを前提とした専門性の高い連携が実現します.
 本書では,スポーツに伴う外傷・疾病の概要とその医学的介入の流れを理解すること,そして医師・理学療法士をはじめとした医療資格者との連携・コミュニケーションに必要となる基礎的素養を理解することをコンセプトに,以下の構成としました.
●代表的なスポーツ外傷・疾病の疫学・病態・診断・治療,およびスポーツ医学の重要トピックスの解説.
●医学的診断・治療の実際のストリームプロセスの解説.
●外傷発生や疾病の発症から競技復帰に至るまでの時系列に応じた医療資格者との連携ポイントの解説.
 これらの内容から,病態がある場合の医師による診断,医療資格者による評価判断が重要であることの理解を促すものとしています.一方で,アスレティックリハビリテーションや予防介入については,それぞれの専門領域における成書を参考とされることを期待し,本書での解説を省いています.

 本書の制作にあたっては,スポーツ現場での活動に直接的に関わり,わが国のスポーツ医学を牽引する医師を中心にご執筆をいただきました.本書が日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーを代表とするメディカルコンディショニングの専門家を志す学生の皆様,そしてスポーツ現場で活躍する多様な専門資格者にも活用していただき,基礎科学としてのスポーツ医学の理解を深めていただくことができればと願っています.

 2024年3月
 札幌医科大学理事・保健医療学部長 片寄正樹
第1章 総 論
 1.アスリートをサポートするスタッフのためのスポーツ医学概論
  1 スポーツと医学
  2 スポーツ医学総論
 2.医学的診断プロセスの実際
  1 診断プロセス概論
  2 脳神経外科的診断プロセス
  3 整形外科的診断プロセス
  4 内科的診断プロセス
  5 救急医学的診断プロセス

第2章 スポーツ外傷・障害と疾病メカニズムからみた病態特性
 1.脳神経外科的病態
 2.整形外科的病態
 3.内科的病態
  1 運動禁忌の病態
  2 疾患別スポーツ参加・禁止の基準
 4.不活動に伴う生体反応と病態
  1 運動器
  2 呼吸循環器

第3章 代表的なスポーツ外傷・障害
 1.頭部
  1 皮下血腫・頭部挫創
  2 頭蓋骨骨折
  3 頭蓋内出血・脳損傷
  4 脳振盪
 2.頚部
  1 頚椎捻挫
  2 バーナー症候群
  3 頚髄損傷
  4 頚椎椎間板ヘルニア
 3.胸腹部
  1 胸部外傷
  2 腹部外傷
  3 体幹筋群肉ばなれ
 4.腰部
  1 腰椎椎間板ヘルニア
  2 腰椎分離症
  3 その他の腰痛
 5.肩関節・上腕
  1 肩関節脱臼
  2 肩腱板損傷
  3 肩鎖関節脱臼
  4 鎖骨骨折
  5 投球障害肩
  6 肩関節唇損傷
  7 上腕二頭筋長頭腱炎
 6.肘関節
  1 肘内側側副靱帯(UCL)損傷
  2 テニス肘
  3 野球肘(投球障害肘)
 7.前腕・手・手指
  1 手指・手関節の障害
  2 TFCC損傷
  3 手指の外傷
  4 手関節の外傷
 8.上肢の絞扼神経障害
  1 肩・肘周囲
  2 手・手関節
 9.骨盤・股関節
  1 グロインペイン症候群
  2 寛骨臼股関節唇損傷
  3 骨盤裂離骨折
 10.大腿部
  1 大腿四頭筋肉ばなれ
  2 大腿ハムストリングス肉ばなれ
  3 大腿部打撲
  4 大腿骨疲労骨折
 11.膝関節
  1 膝前十字靱帯(ACL)損傷
  2 膝後十字靱帯(PCL)損傷
  3 膝内側側副靱帯(MCL)損傷
  4 膝半月板損傷
  5 膝関節軟骨損傷
  6 反復性膝蓋骨脱臼・亜脱臼
  7 膝蓋大腿関節障害
  8 膝蓋腱症(ジャンパー膝)
  9 Osgood-Schlatter病
  10 腸脛靱帯炎
  11 鵞足炎
  12 内側棚障害
 12.下腿部
  1 腓腹筋肉ばなれ
  2 アキレス腱断裂
  3 アキレス腱炎(アキレス腱症)
  4 脛骨疲労性骨障害
  5 下腿疲労骨折
  6 コンパートメント症候群
 13.足関節・足部
  1 足関節捻挫
  2 遠位脛腓靱帯損傷
  3 扁平足障害
  4 疲労骨折
  5 第5中足骨近位骨幹部疲労骨折
  6 過剰骨・種子骨障害
  7 腓骨筋腱脱臼・腓骨筋腱炎
  8 足底腱膜炎
  9 外反母趾
  10 踵骨痛
  11 骨端症
 14.顔面・眼・鼻・耳・歯と口腔
  1 顔面
  2 眼
  3 鼻
  4 耳
  5 歯・口腔

第4章 代表的なアスリートにみられる内科的疾患
 1.アスリートにみられる内臓器官などの疾患
  1 循環器系疾患
  2 呼吸器系疾患
  3 消化器系疾患
  4 血液疾患
  5 腎・泌尿器系疾患
  6 代謝性疾患
  7 皮膚疾患
  8 アレルギー
 2.感染症に対する対応策
  1 呼吸器感染症
  2 血液感染症
  3 皮膚感染症
  4 眼感染症
  5 海外遠征時に注意すべき感染症・旅行者血栓症
 3.アスリートにみられる病的現象など
  1 オーバートレーニング症候群
  2 REDs
  3 睡眠障害
  4 過換気症候群
 4.特殊環境のスポーツ医学
  1 暑熱環境(熱中症)
  2 低温環境

第5章 スポーツ外傷・障害と疾病の理解や治療に影響を与える要因
 1.医学的診断に影響を与える女性の特性
 2.医学的診断に影響を与える成長期の特性
 3.医学的診断に影響を与える高齢者の特性
 4.医学的診断に影響を与える障がい者の特性
 5.ドーピング・コントロール

第6章 医療資格者との連携
 1.prehospital care
 2.hospital care
 3.return to sports
 4.パラスポーツ/障がい者スポーツ

索 引