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内視鏡診療現場で即戦力に!大腸内視鏡治療学をマスターする実践的専門書!!

Knack & Pitfalls  

大腸腫瘍内視鏡治療の要点と盲点

[WEB動画付き]

  • 監修:田中信治(広島大学大学院医系科学研究科内視鏡医学教授)
  • 編集:斎藤 豊(国立がん研究センター中央病院内視鏡科科長)
  • 編集 岡 志郎(広島大学大学院医系科学研究科消化器・代謝内科学教授)
  • B5判・256頁・4色刷
  • ISBN 978-4-8306-2114-7
  • 2022年10月5日発行
定価 8,800 円 (本体 8,000円 + 税10%)
あり
在庫
電子版販売サイト

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内容

序文

主要目次

内視鏡のエキスパートによる,大腸腫瘍内視鏡治療の知っておくべき「コツとノウハウ」「ピットフォール」を具体的にまとめた実践的テキスト(WEB動画付き).治療の適応から必要な機器・器具,ポリペクトミー・コールドポリペクトミー・EMR・ESDなどの手技の実際,偶発症の予防・対策まで,豊富な内視鏡画像・病理画像と共に丁寧に解説した充実の一冊.最新トピックスの解説や,教訓的な症例を取り上げたCase studyも必読.手元に置いて繰り返し熟読し,これ一冊で大腸内視鏡治療学をマスター!内視鏡診療現場の即戦力を目指す実践的専門書.

◉本書では一部の画像・写真にQRコードを配置しております.QRコードから,画像・写真の関連動画を閲覧いただけます.
 例)p.66 EMRの実際
序 文

 大腸腫瘍の内視鏡診療における3つの基本は「内視鏡挿入手技・診断学・治療手技」であり,どれ1つ欠けてもきちんとした診療は成立しない.大腸内視鏡の挿入技術は,内視鏡の操作能と連動しており,内視鏡が縦横無尽に自由に扱えなければ病変の拾い上げ,精度の高い質的診断や内視鏡治療を行うことはできない.そして,正しい診断学が身についていなければ個々の病変に対する正しい治療手技の選択は不可能である.また,治療手技が未熟であればきちんとした腫瘍の完全切除は難しく,局所根治性の確保や良好な切除病変による正確な病理診断はできない.
 この「Knack & Pitfallsシリーズ」は,主として各外科領域の手技の専門書であるが,本書では内科・外科境界領域ともいえる大腸内視鏡治療に主眼を当てた.大腸内視鏡治療学をマスターする実践的専門書であり,私が監修をつとめ,編集作業は斎藤 豊先生と岡 志郎先生に担当していただいた.
 その内容は,大腸腫瘍に対する内視鏡治療の適応,内視鏡治療に必要な機器・器具に関する解説,ポリペクトミー/EMR/ESDなど中心的内視鏡治療の実際の手技の解説に加え,近年開発が進んでいる内視鏡による大腸全層切除術も項目立てに加えた.内視鏡治療に伴う偶発症の予防と対策についても十分に解説し,最新のトピックスも網羅した.さらに,教訓的な症例を中心にCase studyの項目を追加し,理解を深める工夫を凝らした.いくつかの項目では動画も掲載し,若い先生のスキルアップのために知っておくべき具体的なコツ/ノウハウとピットフォールなどをその道の熟練者に手の内すべて披露していただき,内視鏡診療現場で即戦力となるテキストを完成することができた.大腸腫瘍の内視鏡治療に携わる先生が本書を繰り返し熟読してくだされば,必ず明日からの診療にお役に立つものと確信している.本書が,増加し続けている大腸腫瘍の内視鏡診療に対して,日夜研鑽を積まれている若い先生のお役に立てることができれば望外の喜びである.
 最後に,大変お忙しいなか快く執筆をお引き受けくださった諸先生にこの場を借りて厚く御礼申し上げるとともに,このような機会を与えてくださった文光堂の黒添勢津子氏,照屋綾乃氏に感謝する次第である.

2022年盛夏
広島大学大学院医系科学研究科内視鏡医学
広島大学病院内視鏡診療科/IBDセンター
田中信治
1章 大腸腫瘍に対する内視鏡治療の適応
 1 内視鏡治療の適応
 2 ポリペクトミー,EMR,ESDの使い分け
 3 治療法決定のための診断学
 4 介助・治療トレーニング

2章 内視鏡治療に必要な機器・器具
 1 治療用スコープの種類と選択
 2 局注液・局注針の種類と選択
 3 フードの種類と選択
 4 スネアの種類と選択
 5 ESD用ナイフの種類と選択
 6 クリップの種類と選択
 7 高周波手術装置の設定
 One Point Advice CO2装置の種類と設定

3章 ポリペクトミー
 1 ポリペクトミーの基本ストラテジー
 2 Hot snare polypectomyの適応,コツとピットフォール
 3 Cold polypectomyの適応,コツとピットフォール
 4 困難例への工夫
 5 留置スネアの適応,コツとピットフォール

4章 EMR
 1 EMRの基本ストラテジー
 2 病変局在別のコツとピットフォール
 3 局注のコツとピットフォール
 4 スネアリングのコツとピットフォール
 5 切除後潰瘍底の観察と処置
 6 困難例への工夫
 7 分割EMRの位置づけと手技の実際
 One Point Advice Non-lifting sign
 One Point Advice Underwater EMR
 One Point Advice Precutting EMR
 One Point Advice Tip-in EMR
 One Point Advice ESMR-L/EMR-C

5章 ESD
 1 ESDの基本ストラテジー
 2 病変局在別のコツとピットフォール
 3 局注のコツとピットフォール
 4 切開・剝離のコツとピットフォール
 5 切除後潰瘍底の縫縮
 6 高度線維化例に対するコツとピットフォール
 One Point Advice スコープ操作性不良に対する対策
 One Point Advice 蠕動・呼吸性変動が強い場合の対策(ITナイフnano)
 One Point Advice はさみ型ナイフの特徴(SBナイフJr2)
 One Point Advice バイポーラニードルナイフの特徴
 One Point Advice 各種牽引手技のコツとピットフォール
 One Point Advice Pocket-creation method(PCM)
 One Point Advice トンネル法
 One Point Advice Hybrid ESD
 One Point Advice 内視鏡的内輪筋切除術(PAEM)
 One Point Advice 大きな切除標本の回収法
 One Point Advice Red dichromatic imaging(RDI)

6章 内視鏡的全層切除術
 1 各種全層切除術の特徴とピットフォール
 2 各種縫縮手技の特徴とピットフォール
 One Point Advice 内視鏡的全層切除術(EFTR)の今後の展望

7章 偶発症の予防と対策
 1 穿孔の予防と対策・処置
 2 後出血の予防と対策・処置
 3 術後狭窄の予防と対策・処置
 One Point Advice 抗血栓薬内服患者への対応
 One Point Advice 透析患者への対応
 One Point Advice 超高齢患者への対応─超高齢者大腸内視鏡検査のrisk management─
 One Point Advice Post-ESD coagulation syndrome(PECS)

8章 最新トピックス
 1 20mmを超えるsessile serrated lesion(SSL)
 2 直腸NET
 3 肛門管の扁平上皮癌(SCC)
 4 根治度判定・追加手術をどうするか(pT1癌)
 5 潰瘍性大腸炎関連腫瘍(UCAN)
 6 切除後サーベイランス

Case study
 多分割EMRになってしまった症例
 病変が複数あった症例
 巨大な痔核を有する下部直腸の症例
 ESD撤退・中止となった症例
 内視鏡切除後の局所遺残再発症例

索引